◎ 除菌・脱臭のメカニズムと効果的な利用方法
通常室内の除菌・脱臭を行う際には、薬剤・アルコール等を使用していると思われますが、施設の規模や事業所などでも、コストや労力がかかり大きなハードルになっていると思われます。しかし、空気中に含まれる気体の1つである「オゾン」を用いて、安全に除菌・脱臭が出来る「オゾン除菌・脱臭」が近年注目されています。
◎ オゾン除菌・脱臭のメカニズム
酸素の化学式は、O₂、オゾンはO₃です。つまり、オゾンの分子は酸素原子3つからできており、酸素の同素体であります。
オゾン分子を形成する3つの酸素原子=O₃は、酸素(O₂)と比較するとかなり不安定であるという特性を持っています。その為オゾンは菌やにおいの物質が近くにあると、酸素原子3つのうち1つを分離させて酸素(O₂)になろうとします。
一方、菌やにおいの物質はオゾンの酸素原子と融合することにより酸化させられ、破壊されます。残った2つの酸素原子はO₂=酸素となりますので、最終的に除菌・脱臭が行われた後の残留物質は酸素のみとなります。使用後は、酸素だけが残りますので、きわめて安全性が高いと言われています。
◎ 空気洗浄機との違い
空気を正常にする働きを持つ機器として「空気洗浄機」を連想する方は多いと思われます。しかし、空気洗浄機とオゾン脱臭機による除菌・脱臭は根本的に作用が異なります。
空気洗浄機は、空気中の微粒子など異物をフィルターによって除去する事が主な作用となりますので、近くを浮遊しているものにしか効果はありません。また、フィルターを使って異物を吸着するため、年に1回程度、フィルター交換が必要となります。(当然フィルター代金もかかります)一方、オゾン脱臭器による除菌・脱臭は、菌やにおい成分を分解して空気を浄化します。飛んでいる菌やウィルス、臭い成分の分解のみならず、よくさわる机やイス・ドアノブなどに付着している菌やウィルスなども徹底的に分解します。
◎ オゾン除菌・脱臭が選ばれる理由
1.においの元から脱臭が可能
室内の悪臭の主な原因は菌の発生です。先にもふれたとおり、空気洗浄機などとは異なり、オゾンには菌やにおい成分を分解して空気を浄化する作用があるため、根本的なにおいの原因を除去して脱臭する効果があります。
2.除菌やウィルスの除去
オゾンは菌を除菌し、ウィルスを不活性化できるため、感染症のリスクを軽減する事が期待できます。
3.防カビ効果
発生してしまったカビを除去することはできませんが、カビが出す胞子を分解する事が出来ます。この為、オゾンを発生させることでカビの繁殖を予防する効果が期待できます。
4.虫の忌避効果(きらってさける)
害虫は、フェロモンや体臭・糞尿をあちこちにつけて活動しますが、オゾンはこれらを分解して害虫にとって住みにくい環境をつくります。
ただし、オゾンで殺虫まではできませんので、完全に害虫を除去したい場合は他の方法との併用が望ましいです。
5.花粉の不活性化
オゾンの酸化作用によって、花粉の膜壁を破壊し不活性化させることができます。
◎ オゾン除菌・脱臭が推奨される施設
オゾンによる除菌・脱臭の導入が特に推奨される施設は、以下のような場所となります。
●介護施設
●病院
●保育園・幼稚園・小学校など幼児、児童のいる教育施設
●飲食店
●スクールなど
オゾン以外の方法による除菌・脱臭を行う際には、処理後に人体に有害な薬剤が残存してしまうリスクがあります。しかし、オゾンで除菌・脱臭を行う際に残存する物質は酸素のみです。このため、飲食物を取り扱う場所や人の健康管理をする場所、菌やウィルスや化学物質を避けたい小さな子供のいる場所などではオゾンによる除菌・脱臭が最適と言えます。
◎ オゾン除菌・脱臭の注意点
様々な理由から選ばれているオゾン除菌・脱臭ですが、注意点も併せて知っておくことで、より賢く活用する事ができます。
使用時の注意点について知っておくべきものを挙げさせて頂きます。
1.高濃度のオゾンによって腐食する物質がある
日常生活に密接にかかわっている物質のなかに、オゾンによって腐食してしまうものがあります。その例を挙げるとゴムやプラスチックなどですが、これらの材質でできたものが室内にある場合は濃度次第で腐食のリスクが懸念されます。
※ 当社が扱うオゾン脱臭機では、それらに影響が出るほど高濃度にはなりません。
2.オゾン使用時には、特有のにおいが発生する
オゾン除菌・脱臭では、オゾンが発生する際に特有のにおいが発生するため、換気をしながら使用する必要があります。また、空気中のオゾン濃度が高くなりすぎるとにおいが強くなり、気分が悪くなってしまう方が出てくるかもしれません。その場合は、こまめに換気をするなどしてにおいが残らないよう注意しましょう。高濃度のオゾンは人体に有害とされていますが、当社が扱うオゾン脱臭器(エアーバスター・エアーキューブ)では、人体に影響が出るほどの高濃度になることは無い為、安心してご使用いただけます。